日本遺産に認定され平成28年5月から一般公開された「走水低砲台跡」へのツアーへ参加してきました。当日は走水神社の針供養も同日に開催され、その様子のレポ内容をご紹介します。

自分は軍事関連に詳しくありませんが、以前、三浦半島の「千代が崎砲台跡」を見学してから、要塞のスケールの大きさとかっこよさにハマってしまいました。軍事遺産の面白さをことを何も知らなくても大丈夫。ガイドさんが詳しく、近代歴史と共に解説してくれます♪

砲台跡の軍事遺産はすべて本物。作り物とは迫力が違いますので、男性も女性も年齢に関係なく楽しめると思います。加えて魅力的なのが三浦半島の海鮮料理です。こちらも文句なく美味しいです。おすすめランチも併せてご紹介します。

3月10日走水低砲台跡(旗山崎公園)ガイドツアーの概要

「走水低砲台跡」は一般公開されていますが、ガイドなしでは立ち入れません。大津観光協会主催で、本年度のみ、事前申込み制で限定75名参加費無料でガイドツアーが実施されました。

開催日時:2018年3月10日(土)12時~13時30分(予定)(雨天中止)
受付開始時間:12時
ガイドツアー出発予定時刻:12時30分
開催場所:走水低砲台跡(旗山崎公園)(〒239-0811横須賀市走水2-698)
アクセス:京急馬堀海岸駅からバス「観音崎行」(約10分)「走水上町」バス停下車
参加費:無料
主催:大津観光協会主催
特典:「走水低砲台跡」大津観光協会特製缶バッチ 、冊子「東京湾要塞跡ガイド」(非売品)

特典(但し一番手前のパンフレット「日本遺産「鎮守府」を巡る」は横須賀美術館に置いてあったもの)

パンフレットには走水砲台の詳しい解説が載っています。これを見ながら歩くとすごく分かりやすいです。

走水低砲台跡(旗山崎公園)を見学するには

今回の無料見学ツアーは終了しましたが、専門ガイドを申し込むことで見学が可能となっています。お問い合わせ、申し込み方法は関連サイトの各団体リンク先をご参照ください。

なお、猿島とセットになりますが、はとバスが以下の日程で「走水低砲台跡&無人島「猿島」見学ツアー」を開催します。詳しくははとバスのHPをご参照ください。

設定日:

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針供養 & 走水砲台跡 見学会 レポ

見学会集合場所の「走水神社」は針供養の行事で駐車場が混雑が予想されるため、観音崎の第二駐車場(有料)に止めることにしました。この時期は普通車であれば、8:00~17:00まで560円で駐車できます。ただし、期間によって料金が異なります。お出かけ前に以下の駐車場情報を確認してください。

<駐車場情報>
県立駐車場情報HPへ

観音崎のMAPです。
赤い吹き出しの④現在地から見た海の景色です。曇天で寒く海が荒れてものすごい寒さでした。いつもはもっと暖かで穏やかな海なのですが。。。天気にはちょっと恵まれない日でした。

海岸線を歩いて走水神社に向かいます。この辺りは「観音崎ボードウォーク」という海岸に伸びる木製遊歩道があり、海を見ながら歩けます。しかし、台風の影響で遊歩道が一部破損しているため通行止めになっていました。かなり残念!

走水神社の針供養

AM10時30に走水神社に到着。AM11:00~開催される「針供養」のイベントが始まるところでした。

走水神社の「針供養」では、使い古した針や折れた針を持参すると供養してもらえます。昔から針供養の日は裁縫を休み、裁縫の上達を願い、針を供養します。3月第2週の土曜日を開催日としています。

境内には祭壇が設けられ、小さくて可愛い羽織が一杯飾られています。

境内奥の神社でお参りしました。

この日は神奈川県調理師会がお汁粉をふるまっていました。熱々のお汁粉はお餅がモチモチしていてとても美味しく、海風で冷え切った体に染みわたりました~。

味美食堂

見学会の後だと遅くなるため、先にランチを食べることに決定。走水神社向かいの「味美(あじみ)食堂」へ。開店前の店には「今日のアジの入荷予定は12:00」と張り紙がしてありました。走水のアジは身が大きくふっくらしていることブランド鯵として有名です。

残念ながら、12:00だと集合時間に間に合わないため鯵はあきらめて、地元産の「アナゴ」を食べることにしました。AM11:00の開店と同時に入店。すでに自分を含めてお客さんは5組います。大人気のお店なのです。

夫はアナゴ天丼、自分はアナゴ定食、単品でタコの刺身を注文しました。。アナゴはビックサイズでインパクト十分です。

走水さんのタコの刺身も、ぷりぷりした歯ごたえで本当においしいです。ただ、タコの下には大根の千切りで嵩上げしており、昔と比べると量が少なくなったのがさみしいです。でも、まぁ大根が甘くておいしいのでアリでしょうか。

走水低砲台跡(旗山崎公園)

画像出典:https://www.cocoyoko.net/spot/hasirimizuteihoudaiato.html

走水神社に11:45分に集合。すでに先発隊が3組出発していました。1組15名で構成されているのでかなりな人数です。定員75名のツアーに対して3倍近い応募があり、定員数を倍増したそうです。すごい人気です。

走水低砲台跡の歴史

この砲台のある「旗山崎」の地は、古事記や日本書紀にも登場する由緒ある場所です。「ヤマトタケルノミコト」がここから上総(千葉県)に渡る時、海が荒れて進むことができず、臨時の御所を設けたことから「御所ヶ崎」と名づけられ、御所の背後の山に「軍旗」を立てたことから「旗山崎」とも呼ばれるようになりました。

そして、幕末の天保14年(1843年)には川越藩(現在の埼玉)が江戸湾防備のため砲台を築いた場所で、6門の大砲を配備して外国船の進入に備えました。江戸時代からすでに砲台の歴史は始まっていたとは驚きです。

続いて、明治政府もはやくから砲台建設を計画し、観音崎、猿島に続いて走水砲台建設に着手します。明治18年に着工し、明治19年(1886年)に竣工。27cm 加農(カノン)砲4門が備えつけられました。

走水低砲台跡の全景図

走水低砲台跡の全景図です。第一砲座、弾薬庫、第二砲座、兵舎、第三砲座、小隊長掩壕、第四砲座、左翼観測所、散策路のルートで見学しました。広さは東京ドームの1/4ほどの広さで、外観よりも中は広いイメージです。

見学ツアー詳細

赤いジャケットのガイドさんの後に続き、5分ほどで旗山崎公園内にある「走水低砲台跡」の入り口へ到着しました。金網製の入り口は普段は施錠されています。

坂を上がり、第一砲座に到着。

胸墻(きょうしょう–防護壁)に囲まれたほう大寒には高い横墻(おうしょう)が設けられ、その地下には弾薬庫、兵舎が設けられています。カノン砲をを取り付けていたボルト跡がいまだに残っているのが生々しいですね。また、弾室には蝶番跡が見られ、現役当時は観音開きの扉がついていたと考えられています。

なお、走水の加農(カノン)砲の画像です。台座に乗せるとこんなイメージです。カノン砲は比較的口径が大きく、直接的を狙う直射(水平射撃)を主に行います。砲身が長く射程距離も長いのですが、重量とサイズが大きくなり、実際、敵艦に当たる確率は10%ほどだったとか。でも、横須賀にあるどの砲台も実際使われることはなかったそうです。よかったような、もったいないような複雑な感覚です!(笑)

画像出典:https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4130/sisetu/hasirimizuteihoudai.html

次に、懐中電灯持参で弾薬庫の内部に入ります。弾薬庫の入口は兵舎を中央にして左右に2箇所あり、木に覆われた画像の入口は右翼(第一、第二砲座側)の弾薬庫です。戦後70年以上経過しているので、すっかり木々に覆われていますね。

入口を入ると、手前に左右に分かれた「弾薬収納室」の部屋があり、それぞれひとつの砲座を担当しています。また、前室の左右の奥には砲弾を上部の砲座に上げるための「揚弾井(ようだんせい)」があります。これは井戸のように滑車を利用して砲弾を引き上げる役目をします。

前室通路から弾薬収納室をのぞいています。

弾薬収納室」です。(画面暗くてすみません)以外に狭い小部屋で、内部は漆喰塗りで奥の壁に排気孔が見えています。なお、観音崎や千代ヶ崎砲台跡の弾薬庫にはたくさんの虫(ゲジゲジ)がいましたが、ここは一匹もいなくてほっとしました。入口が格子状で風通しがよいせいでしょうか。

灯器台(照明を入れる場所)です。左右2箇所あります。

「揚弾井(ようだんせい)」です。こちらも左右2箇所あります。

揚弾井(ようだんせい)を上部から見たところ。穴の開いている部分です。正方形の穴となっていますが、当時、下の部分は塞いでいませんでした。

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続いて、第二砲座を見学し、兵舎、第三砲座と続きます。以下、走水砲台の平面図です。

第二砲座」です。かなり腐食していますが、こちらにもボルト跡がしっかり残っています。

そして、第二砲座の弾室の中を見ると、なんと弾薬を置いた後が残っていました。4弾置いていたことが分かります。

次に「兵舎入口」です。本来、兵舎前面はレンガ造りになっていますが、保護のために前面の壁がモルタル塗りされています。4つ並んだ砲台中央部の横墻(おうしょう)地下に作られている兵隊の居住室です。明治時代は証明が貧弱だったので、自然光を入れられるようにしてあります。

内部はがらんとした長方形の部屋で、天井はヴォールト構造※、壁面はレンガに漆喰が塗られています。
※アーチを平行に押し出した形状(かまぼこ型)を特徴とする天井様式および建築構造の総称。

人が入ると狭く感じますね。実際、兵隊が寝泊りして詰めていたことはないそうです。確かに町の旅館に泊まっても、すぐに駆けつけられる距離だから寝泊りは不要ですね。

第三砲座を経て、「小隊長掩壕(しょうたいちょうえんごう)」を見学。砲座間にある高い横墻の上部に高塁道へ上る石段があり、高塁道中央部に小隊長掩壕があります。大人一人が入れる広さで、肩くらいまで高さがあります。小隊長掩壕は2つの砲座間にひとつずつ、合計2ヶ所造られています。

小隊長掩壕を正面から見た図です。

続いて第四砲座を経て「左翼観測所」を見学。砲台の両端の横墻(おうしょう)上には、観測所が設置されていました。画像は左翼に残る観測所です。右翼の観測所は現在、確認できていないそうです。レンガ造りのT字形の壕で、大人の胸まで隠れるくらいの深さがあります。

通常、観測所は丸い形をしているので、T字形はめずらしいそうです。現在も浦賀水道が望め、ここから敵艦船との距離や方角を観測していました。

ガイドさんが、足元に桜の刻印のレンガがあることを教えてくれました。桜のマークが入ったレンガを「囚人煉瓦」といい、この辺りだと小菅刑務所(現東京拘置所)の囚人の手によって製造されたレンガだそうです。

最後に「散策路」を見学。散策路からは絶景の海を見ることができます。あいにく、曇りでイマイチな映りなのが残念です。でも、船が行き交う様子が明瞭に見えて、砲台に適した場所であることがよく分かりますね。

途中に何箇所か円形のボルト跡が残っています。演習用の砲台跡だそうです。

見学会は以上で終了。旗山崎公園に戻り現地で解散しました。

おすすめランチ

味美食堂以外の、ランチスポットについてご紹介します。

<走水エリア>

磯料理・旅館 やまに

走水の海に面した「やまに」では、地場産の新鮮な魚介類を活かした日本料理が堪能できます。また、走水水源地が近いので、水源地のお花見の時に立ち寄るには絶好の場所です♪

お刺身定食

画像出典:http://yamani-inn.com/restaurant/

住所:神奈川県横須賀市走水1-2-21
電話番号:046-841-0785
MAP:

食べログのお店へ

割烹旅館 東京湾

「やまに」の隣にあるお店です。割烹旅館ならではの日本料理が楽しめます。なお、個室でプライベートを保てる食事も可能です。

画像出典:http://blog.yokosuka-curry.com/?search=%C1%F6%BF%E5


住所:神奈川県横須賀市走水1-2-19
電話番号:046-841-0133
MAP:

食べログのお店へ

かねよ食堂

目の前に海が広がる改築された漁師小屋の空間で、シェフ自らが水揚げした海の幸、地元の新鮮野菜などを使用した料理を楽しめます。

住所:神奈川県横須賀市走水1-6-4
電話番号:046-841-9881
MAP:

食べログのお店へ

<観音崎エリア>

走水から約1km、15~20分ほど歩きますが、海を長めながら歩いていると不思議と近く感じます♪。どれもリーズナブルで気軽に楽しめるお店です。

アクアマーレ

横須賀美術館内にある、海を見渡せる眺めのよいイタリアンカフェです。三浦半島や東京湾の季節の食材が味わえるアクアマーレのオリジナルランチが魅力です。ランチメニューはこちらのページの「Lunch」の見出しをクリックしてください。


住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1 横須賀美術館内
電話番号:046-845-1260
MAP:

食べログのお店へ

夢 Dream 食堂(道の駅)

新鮮獲れたての地魚が食べられる道の駅のレストランです。レストランというより、定食屋さんのような雰囲気ですね^^。毎朝地元漁港に板前さんが直接仕入れに行くそうです!。また、観音崎の海辺で手ぶらでBBQをしたい人は、ここでBBQセットを頼めるので便利です。

住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1226 (エリア: 久里浜・浦賀 )
電話番号: 046-845-1505
MAP:

ぐるなびのお店へ

カフェ エルム

夢 Dream 食堂向かい側にひっそりと店舗を構える「カフェ エルム」。一見、喫茶店なのでスルーしてしまいそうなのですが、ここのお食事メニューには「マグロのすきみ丼定食」や「丸ごとイカバター焼き定食」など地元海鮮のお食事がいただけます。メニューを撮影しそこねたのですが、どの定食メニューも1000円以下でした。隠れた名店かも!。次回はこのお店の食レポに挑戦してみます。

イカバター焼き定食

「マグロのすき身丼定食」。マグロがたっぷり乗っています。

画像出典:食べログ 口コミ

住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1321
電話番号:046-842-2019
MAP:

食べログのお店へ

まとめ

他の砲台と同様、走水砲台も日本遺産に登録されました。今後、さらにい色々なツアーを組んで、ぜひ盛り上がってほしいと思います。下手なハコモノの博物館にはない、本物が放つ迫力と歴史の深さに感動しました。

しかも、走水は観音崎とあわせて美味しい海鮮の宝庫です。食事とセットで楽しめます。

なお、横須賀市では無料で様々な見学会が開催されていますので、ぜひ横須賀観光情報のHPをチェックしてみることをオススメします。

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